だんだんと陽が長くなってくる7月、さそり座など夏の星座が見やすくなってきます。遅い時間になると、南の空に木星→土星の順番に上がってきます。明け方の東の空に見えている金星は10日に最大光度となります。14日に木星、21日は土星が「衝(しょう)」(太陽→地球→惑星が一直線に並んだ状態)となり、見ごろとなります。下旬には日の出前にすべての惑星が一同に介する観測チャンスがきます。
1日 | 半夏生(太陽黄経100度)/水星が内合 |
4日 | 地球が遠日点通過 |
5日 | 満月 |
7日 | 小暑(太陽黄経105度) |
10日 | 金星が最大光度 |
12日 | 水星が留 |
13日 | 下弦 |
14日 | 木星が衝 |
19日 | 土用の入り(太陽黄経117度) |
21日 | 新月/土星が衝 |
22日 | 大暑(太陽黄経120度) |
23日 | 水星が西方最大離角 |
27日 | 上弦 |
29日 | みずがめ座δ(デルタ)南流星群が極大 |
惑星の見どころ
水星
1日に内合(太陽→水星→地球と一直線に並んだ状態)となり、以後は日の出前の東の低空に位置するようになります。23日に西方最大離角(太陽から西側に最も離れている状態)となり、23日から28日の間は観察しやすくなります。23日から28日の明るさは、0.3等からマイナス0.4等でかなり明るくなります。
金星
日の出前の東の空で明るく輝いています。明るさは、マイナス4.5等からマイナス4.4等。10日に最大光度(マイナス4.5等)となります。
火星
うお座とくじら座の境目付近を東に移動しています(順行)。日の出前の南東から南の空に見え、明るさは、マイナス0.5等からマイナス1.1等。
木星
いて座を西に移動しています(逆行)。14日に衝となり、観望の好機を迎えます。真夜中の南の空に見え、明るさはおおむねマイナス2.7等で衝の前後はマイナス2.8等に達します。
土星
やぎ座からいて座を西に移動しています(逆行)。21日に衝となり、観望の好機を迎えます。真夜中の南の空に見え、明るさは、0.2等から0.1等。木星に続いて南の空に上がってきます。
※国立天文台Webサイトより引用
宙の見どころ
木星と土星の2大惑星はもちろん、西の空に春の大三角(デネボラ・スピカ・アークトゥルス)、東の空に夏の大三角(デネブ、アルタイル、ベガ)の両方を楽しむことができます。
小型の天体望遠鏡でも木星の縞模様、ガリレオ衛星と呼ばれる4つの衛星、土星の環を観測できるので、この機会に購入するのもいいかもしれません。1万円前後から販売しています。
みずがめ座δ(デルタ)南流星群が極大
2020年7月29日には、みずがめ座δ(デルタ)南流星群が極大を迎えます。
前後数日間は見ごろとなるので、流星群をお楽しみください。
観測条件
上弦の月(右側半分の半月)の頃、夜半には月が沈むので夜半以降は好条件です。