日の入りが遅く、空が暗くなるのがだんだん遅くなってくる季節、日が暮れると夏の大三角を形作る星々など、夏の星々が空に広がるようになってきました。
夏を代表する星座や、惑星の輝きを見つけてみましょう。
日の入り後間もない西の低空には、金星が明るく輝いています。近くには2等級の火星が薄明に埋もれるようにひっそりと光っており、7月12~14日頃にこの2つの星が接近します。
21時頃には、暗くなった南の空で赤い1等星アンタレスが輝いています。この星を基点として、S字に連なる星の並びをたどってみましょう。さそり座が見つけやすい季節です。
東の空には、七夕(たなばた)の季節を告げる夏の大三角が高く昇っていって、よく目立ちます。
また宵から深夜にかけては、土星と木星が空で見やすくなります。24日夜から27日未明にかけては、月が土星と木星に相次いで接近していく様子を観察することができます。
宵のころ低いところに昇ってくる土星と木星の二大惑星は、深夜には南の空で明るく輝きます。今年の見頃はもうすぐです。
2日 | 半夏生(太陽黄経100度)/下弦 |
5日 | 水星が西方最大離角 |
6日 | 地球が遠日点通過 |
7日 | 小暑(太陽黄経105度) |
10日 | 新月 |
17日 | 上弦 |
19日 | 土用の入り(太陽黄経117度) |
22日 | 海の日/大暑(太陽黄経120度) |
24日 | 満月 |
30日 | このころ、みずがめ座δ(デルタ)南流星群が極大(見ごろは極大を中心とした数日の深夜から未明。1時間に5個程度。月の条件はやや悪い) |
31日 | 下弦 |
惑星の見どころ
水星
日の出前の東の低空に位置しています。5日に西方最大離角となりますが、日の出30分前の高度は10度未満のため、観察は難しいでしょう。
金星
日の入り後の西の低空に位置しています。西の低空で目に付くようになってきています。明るさはマイナス3.9等。
火星
日の入り後の西の低空に位置していますが、見かけの位置が太陽に近く、観察には適していません。
木星
みずがめ座を西に移動しています(逆行)。真夜中の南東の空に見え、明るさはマイナス2.6等からマイナス2.8等。
土星
やぎ座を西に移動しています(逆行)。真夜中の南東から南の空に見え、明るさは0.4等から0.2等。
※国立天文台Webサイトより引用
金星と火星が接近!
夕方、日の入りの後しばらくたつと、西の低い空に金星が輝き始めます。金星の近くには、肉眼でははっきり見えないかもしれませんが火星も見えています。この2つの惑星が、7月12日から14日にかけてかなり接近して見られます。金星は地球の一つ内側を、火星は地球の一つ外側を回るお隣の惑星ですが、地球から見てたまたま同じ方向に見えるのです。
金星と火星が最も接近して見えるのは7月13日の夕方頃。
この時、2つの惑星はおよそ28分角(約0.47度)まで近づきます。これは、月の見かけの直径の距離に2つの星が収まるほどの近い角度です。
ただし、明るさの差は大きく、金星がマイナス3.9等と大変明るく輝いているのに対し、火星は1.8等とだいぶ暗めです。その差はおよそ200倍。薄明かりで空が明るいこともあり、火星は肉眼では見えづらいかもしれません。
その場合は、双眼鏡や小さな望遠鏡を使うと見えやすくなります。また低い空に見えますので、西から西北西にかけて見渡せる場所で観察してみてください。
7月12日には細い月も金星と火星に近づき、西空が賑わって見えますので、これらの天体の共演もぜひ一緒に楽しみたいですね。
宵から深夜にかけては、土星と木星が空で見やすくなります。24日夜から27日未明にかけては、月が土星と木星に相次いで接近していく様子を観察することができます。
宵の頃、低いところに昇ってくる土星と木星の二大惑星は、深夜には南の空で明るく輝きます。今年の見頃はもうすぐです。
七夕である7月7日、主役の織女星ベガと牽牛星アルタイルは、東の空に昇って間もないのであまり目立ちません。旧暦の七夕(今年は8月14日)の頃の方が、空高くに見えて楽しめるのかもしれませんね。
ちょうどペルセウス座流星群の頃なのでたくさんの流れ星とともに楽しむことが出来るといいですね。
今年も織姫と彦星が無事会えますように。