輝くアンドロメダ銀河──多波長合成で浮かび上がる“ダークマター”の手掛かり

NASA は 2025 年 6 月 26 日、私たちの銀河系に最も近い大型渦巻銀河 メシエ 31(M31)=アンドロメダ銀河 の新しい合成画像を公開しました。この画像は、1960 年代に同銀河の回転曲線を調べて暗黒物質(ダークマター)の存在を示唆した天文学者ヴェラ・ルービン博士に捧げられています。

画像出典:X-ray: NASA/CXO/UMass/Z. Li & Q.D. Wang, ESA/XMM-Newton;
 Infrared: NASA/JPL-Caltech/WISE, Spitzer, ESA/Herschel ほか;
 Radio: NSF/GBT/WSRT/IRAM/STScI;
 Ultraviolet: NASA/JPL-Caltech/GALEX;
 Optical: “Andromeda, Unexpected” © M. Drechsler et al.; 画像処理:L. Frattare, K. Arcand, J. Major

目次

多波長で読み解く銀河の素顔

この 1 枚は、Chandra・XMM-Newton(X 線)GALEX(紫外線)Spitzer・WISE・Herschel など(赤外線)地上電波望遠鏡(電波)、そしてアマチュア天文家が取得した可視光データを合成したものです。波長ごとに現れる構造が異なり、超高温ガス、若い大質量星、塵に隠れた星形成領域、電波で伸びる腕など、銀河の多様な表情が一度に確認できます。

2.5 百万光年のご近所銀河

M31 は地球から約 250 万光年先に位置し、2023 年頃の宇宙膨張補正距離では約 19.5 億光年 に相当します。外側から渦巻銀河を観察できる貴重なターゲットであり、私たちが内部にいる天の川銀河の構造解明にも役立ちます。

メシエカタログとアンドロメダ銀河

18 世紀の天文学者シャルル・メシエは彗星と紛らわしい天体を一覧表にまとめ、今日のメシエカタログ(M1〜M110)が誕生しました。M31 はその代表格で、肉眼で見える唯一の大型銀河として古くから親しまれています。

参考・出典

原文筆者:Monika Luabeya(NASA)、Lee Mohon(NASA)

翻訳:宙クリップ編集部

宙クリップ

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