2026年1月の天体情報


宵の空には、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、ふたご座のポルックス、ぎょしゃ座のカペラ、おうし座のアルデバラン、そしてオリオン座のリゲルを結ぶ「冬のダイヤモンド」が広がり、さらにオリオン座のベテルギウスと木星も加わって、きらびやかな星たちが夜空を彩っています。

三大流星群のひとつ「しぶんぎ座流星群」は、1月4日早朝に極大を迎えます。もっとも多くの流星が見られるのは4日の未明ですが、今回は月明かりが強いため、観察条件としてはあまり良好ではありません。
夕方の西の空には土星が姿を見せており、23日にはその近くに細い月が寄り添うように見えるでしょう。

2026年 1月中旬 21時頃 東京の星空 国立天文台
1日元日
3日満月
4日地球が近日点通過 / 6時頃、しぶんぎ座流星群が極大(見頃は4日未明。1時間に15~30個程度。月が明るく条件は悪い。流星数は当たり外れが大きい)
5日小寒(太陽黄経285度)
7日レグルス食(日本では九州の一部および沖縄を除く地域で見られる) / 金星が外合
9日火星が合
10日木星が衝
11日下弦
17日土用の入り(太陽黄経297度)
19日新月
20日大寒(太陽黄経300度)
22日水星が外合
26日上弦
目次

惑星の見どころ

水星

水星

月のはじめには、日の出前の南東の低い空に見えています。22日に「外合(がいごう)」を迎えた後は、日の入り直後の西の低空に移ります。太陽に非常に近い位置にあるため、観察は困難です。

金星

金星

7日に外合を迎えた後は、日の入り直後の西の空低くに姿を現すようになります。ただし、水星と同様に太陽の近くにあるため、観察にはあまり適していません。

火星

火星

いて座からやぎ座の範囲を東方向へ移動中(順行)で、9日に「合(ごう)」を迎えます。太陽の近くに位置するため、観察は難しい状況です。

木星

木星

ふたご座の領域を西向きに移動しており(逆行)、10日に「衝(しょう)」を迎えます。この時期は、日の入り頃に東の空から昇り、真夜中頃に南中します。明るさはマイナス2.7等からマイナス2.6等と、とても明るく輝いています。

土星

土星

みずがめ座からうお座のあたりを東へ移動中(順行)です。宵の時間帯には南西から西の空に見られ、明るさは1.0等です。

国立天文台Webサイトより引用

初日の出情報(2026年1月)

47都道府県

地名都道府県時刻
(時:分)
方位角
(度)
札幌北海道7:06121.4
根室北海道6:50121.6
青森青森県7:01120.3
盛岡岩手県6:56119.7
仙台宮城県6:53119.1
秋田秋田県7:00119.7
山形山形県6:55119.1
福島福島県6:53118.9
水戸茨城県6:49118.3
宇都宮栃木県6:52118.4
前橋群馬県6:55118.4
さいたま埼玉県6:51118.2
千葉千葉県6:49118.1
東京東京都6:51118.1
小笠原父島東京都6:20115.6
横浜神奈川県6:50118.0
新潟新潟県7:00119.0
富山富山県7:03118.5
金沢石川県7:05118.4
福井福井県7:06118.2
甲府山梨県6:55118.1
長野長野県6:59118.5
岐阜岐阜県7:02118.0
静岡静岡県6:54117.8
名古屋愛知県7:01117.9
三重県7:01117.8
大津滋賀県7:04117.8
京都京都府7:05117.8
大阪大阪府7:05117.7
神戸兵庫県7:06117.7
奈良奈良県7:04117.7
和歌山和歌山県7:05117.6
鳥取鳥取県7:12118.0
松江島根県7:17118.0
岡山岡山県7:11117.7
広島広島県7:16117.6
山口山口県7:20117.6
徳島徳島県7:07117.5
高松香川県7:10117.6
松山愛媛県7:14117.4
高知高知県7:10117.4
福岡福岡県7:23117.4
佐賀佐賀県7:22117.3
長崎長崎県7:23117.1
熊本熊本県7:19117.1
大分大分県7:17117.2
宮崎宮崎県7:14116.8
鹿児島鹿児島県7:17116.7
那覇沖縄県7:17115.4
石垣島沖縄県7:27115.0

主な場所

地名都道府県海抜
(メートル)
時刻
(時:分)
方位角
(度)
経度
(度)
緯度
(度)
納沙布岬北海道06:49121.6145.81643.385
根室北海道06:50121.6145.58543.330
知床岬北海道06:54122.2145.33044.345
浄土ヶ浜
(宮古)
岩手県06:53119.7141.98239.649
小名浜福島県06:49118.6140.90436.947
松島宮城県06:53119.1141.06238.365
筑波山茨城県8766:45117.4140.10136.228
犬吠埼千葉県06:46118.1140.86935.708
お台場東京都06:50118.1139.77635.630
東京タワー東京都1506:48117.7139.74635.659
スカイツリー東京都4506:46117.5139.81135.710
大島東京都06:50117.8139.35634.750
小笠原父島東京都06:20115.6142.19027.091
八丈島東京都06:44117.2139.79133.109
南鳥島東京都05:27115.0153.98124.285
江ノ島神奈川県06:51118.0139.48135.300
禄剛崎
(能登)
石川県07:05118.8137.32737.529
石廊崎静岡県06:51117.7138.84534.603
御前崎静岡県06:54117.7138.22634.596
富士山頂静岡県37766:42116.3138.72735.361
二見ヶ浦三重県06:59117.7136.78534.505
潮岬和歌山県07:01117.3135.75433.438
明石兵庫県07:07117.7135.00034.643
室戸岬高知県07:07117.3134.17633.247
足摺岬高知県07:10117.1133.02032.724
鵜戸崎
(日南)
宮崎県07:14116.8131.46831.646
五島列島
(福江)
長崎県07:27117.1128.85232.690
対馬
(厳原)
長崎県07:29117.6129.29034.199
佐多岬鹿児島県07:15116.6130.66030.992
名瀬鹿児島県07:14115.9129.49428.377
与那国島沖縄県07:32115.0123.00524.468

国内の初日の出時刻のランキング

順位地名時刻(時:分)方位角(度)経度(度)緯度(度)備考
1南鳥島5:27115.0153.98124.285日本の領土で一番早い
人が居住していない島
2南硫黄島6:17115.0141.46324.234人が居住していない島
3硫黄島6:19115.1141.32524.779人が居住していない島
4小笠原母島6:20115.5142.15926.661人が居住している場所で一番早い
4小笠原父島6:20115.6142.19027.091
6西之島6:26115.6140.87627.246人が居住していない島
7鳥島6:36116.4140.30130.486人が居住していない島
8富士山頂6:42116.3138.72735.361北海道・本州・四国・九州の中で一番早い
3776メートル
8青ヶ島6:42117.0139.76332.466
10八丈島6:44117.2139.79133.109
10択捉島東端(北方領土)6:44122.9148.89545.512
筑波山6:45117.4140.10136.228876メートル
参考値
12犬吠埼6:46118.1140.86935.708北海道・本州・四国・九州の平地で一番早い
スカイツリー6:46117.5139.81135.710450メートル
参考値
12色丹島東端(北方領土)6:46121.9146.91943.837
14三宅島6:47117.5139.56034.080
東京タワー6:48117.7139.74635.659150メートル
参考値
15納沙布岬(北海道東端)6:49121.6145.81643.385
15神津島6:49117.6139.13434.205
17とどが崎(本州最東端)6:52119.7142.07239.548魹ヶ崎

しぶんぎ座流星群が極大

しぶんぎ座流星群と放射点
2026年1月4日午前3時頃
東京の星空

年の初めに流れるしぶんぎ座流星群を観察しよう

しぶんぎ座流星群は、8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群と並び、「三大流星群」のひとつとして知られています。ただし、ペルセウス座流星群やふたご座流星群のように毎年安定して多くの流星が見られるのとは異なり、しぶんぎ座流星群は活動のピークが短く、出現数にも年ごとのばらつきがあるため、流星の多い年は限られています。

2026年のしぶんぎ座流星群の極大は1月4日6時頃と予想されていますが、日本ではすでに空が明るくなり始める時間帯です。そのため、観察のチャンスはその直前、4日朝の5時頃がもっとも適しているでしょう。

流星群の流星が見られ始めるのは、放射点が地平線から昇る1月4日1時頃からです(※以下、東京付近での目安)。放射点が高くなるにつれて流星の数も増えていきますが、今回は3日に満月を迎えたばかりで明るい月が空にあり、月明かりの影響で観測条件はあまり良くありません。もっとも流星が多く見られると考えられるのは4日5時頃で、空の暗い場所で1時間あたり15~20個ほどの流星が見られると見込まれています。その後、夜明けとともに流星の観察は難しくなります。

流星は、放射点を中心に四方に広がるように出現しますが、放射点の近くに限らず、どの方向の空にも現れる可能性があります。そのため、空全体を広く見渡すようにすると良いでしょう。月が視界に入ると見えづらくなるため、月を背にするなどして月明かりを避ける工夫も有効です。目が暗さに慣れるまでには少なくとも15分程度かかるため、続けて観察することをおすすめします。地面にレジャーシートを敷いて寝転んだり、背もたれを倒せるイスを使うと、無理のない姿勢で観察できます。

なお、厳しい寒さが予想される時期ですので、防寒対策を万全に整えてください。事故のないよう周囲にも注意を払い、マナーを守って安全に観察を楽しみましょう。

月が木星に接近

月が木星に接近
2026年1月3日~4日19時頃
東京の星空


1月10日に衝(しょう)を迎える木星は、一晩中夜空に輝き、観察に適した時期となっています。1月3日には、満月が木星に近づきますが、明るい月明かりの中でも、木星はひときわ目を引く存在となるでしょう。さらに、月末の30日と31日にも、満月に近づいた月と木星が再び接近して見える様子が楽しめます。

月が木星に接近
2026年1月30日~2月1日、19時頃/
東京の星空

レグルス食

2026年1月7日
レグルス食の限界線

1月6日深夜、しし座の一等星レグルスが月に隠される「レグルス食」が発生します。この現象は、九州の一部地域と沖縄を除いて、日本の広い範囲で観察が可能です。

満月から3日ほど経ったとはいえ、月はまだ明るく輝いており、レグルスが明るい縁側から隠れる「潜入」の瞬間は、肉眼では少々見づらいかもしれません。その一方で、暗い縁からレグルスが姿を現す「出現」の瞬間は比較的観察しやすいため、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

潜入や出現の瞬間をうまくとらえるのが難しくても、レグルスが月の中に隠れている間は、しし座の胸元が月によって隠されているような、不思議で幻想的な光景が楽しめるかもしれません。

なお、潜入および出現の時刻は観察地点によって異なります。日本各地の代表的な地点における予報時刻は、下記の表をご覧ください。

2026年1月7日 レグルス食(各地の予報)
地点潜入時刻レグルスの高度出現時刻レグルスの高度
札幌1時05.2分52.7度2時21.5分58.5度
仙台1時11.8分56.9度2時23.3分63.3度
東京1時16.7分58.8度2時20.7分65.5度
京都1時15.8分56.6度2時08.5分63.9度
福岡1時24.9分55.4度1時42.2分58.3度

おもな都市における潜入と出現の時刻は、2026年1月7日レグルス食各地予報 をご覧ください。

宙クリップ

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2026年 1月中旬 21時頃 東京の星空 国立天文台

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