ASTRO GATE株式会社（本社：東京都）は、イタリア・サレルノを拠点とする航空宇宙企業 Sidereus Space Dynamics S.r.l.（以下、Sidereus社）と、世界初となるモバイル型・コンテナ型・単段式軌道投入（SSTO）システム「EOS」の取得および運用に関する基本合意書（Memorandum of Understanding, 以下「本MoU」）を、2025年5月14日付で締結いたしました。
概要
本合意は、ASTRO GATEが掲げる「グローバルな宇宙輸送の発展に寄与する」という中長期戦略の一環として位置づけられており、新興ロケット開発企業との連携強化を目指す取り組みのひとつです。両社は、今後、日本国内および提携地域におけるEOSプラットフォームの取得と運用の可能性について、共同で技術的・事業的な評価を進めてまいります。
本MoUの主な評価項目には、EOSロケットの直接調達、共同打上げミッションの実施、さらには第三国における能力実証試験の展開などが含まれており、柔軟かつ戦略的な宇宙輸送網の形成に向けた基盤づくりを目的としています。
ASTRO GATEは現在、複数の革新的なロケット企業と連携し、自社が構築するスペースポートネットワークの中で、打上げ手段の多様化を進めております。これにより、特定の国や射場に依存しない、世界中から柔軟にアクセス可能な宇宙輸送体制の実現を目指しています。
今回の合意を通じ、Sidereus社を戦略的パートナーとして迎えることを大変光栄に思っております。EOSシステムが今後、世界の打上げインフラをさらに強化する重要な技術基盤となることを確信しております。
各社のコメント
Sidereus Space Dynamics CEO Luca Principi氏
「EOSは、これまでにない全く新しい軌道投入システムです。コンテナ化され、地上インフラに依存せず、利用者が運用を完全に制御できるよう設計されています。Sidereusの使命は、この技術を世界中の適切な政府機関や運用事業者に提供することです。今回のASTRO GATEとの合意は、私たちのビジョンを力強く裏付けるものであり、必要とされるあらゆる場所から宇宙へアクセスできる体制の構築に向けた重要な一歩となります。」
ASTRO GATE株式会社 社長 大出大輔
「本合意は、日本およびそのパートナーにとって、利用可能な打上げ手段を多様化する重要な一歩です。Sidereus社が開発するこの独自で先進的な打上げシステムが、ASTRO GATEのエコシステムにおいてどのように活用できるかを探ることを楽しみにしています。」
ASTRO GATE株式会社 CEO 原田悠貴
「私たちがグローバルな宇宙輸送の進化を追求する中で、Sidereus社およびEOSシステムは、戦略的に非常に重要なパートナーです。取得の可能性や共同ミッションの実現に向けて、この革新的なシステムが当社のビジョンといかに合致するかを探っていけることに、大きな期待を寄せています。」
Sidereus Space Dynamicsについて
Sidereus Space Dynamicsは、地上設備を必要としない、コンテナ型の単段式軌道投入ロケット「EOS」を開発するイタリアの航空宇宙企業です。EOSは、陸上・海上のいずれからでも独立して展開・運用できるよう設計されており、迅速で他国に依存しない宇宙アクセスを提供します。このシステムは、防衛および民間双方の用途に対応しており、固定型発射台や従来の宇宙港に依存しない軌道ミッションの実行を可能にします。Sidereusは、世界中の信頼ある機関および民間事業者との提携を通じて、EOSの展開を拡大し、分散型の軌道アクセス体制の構築を目指しています。
ASTRO GATE株式会社について
ASTRO GATE株式会社は、宇宙輸送の未来を切り拓くことを使命とし、世界各地でスペースポートの企画・開発・運営を行う日本の企業です。各国政府や民間パートナーと連携し、宇宙港の構築から運用までを一貫で支援するとともに、地球上のさまざまな地域からの軌道打上げを推進しています
