摩周湖第一展望台に新たに気象観測装置を設置し、風速・気温・湿度などのデータ取得を開始しました。今後は雲海や樹霜の発生要因の分析やWEBでの公開に活用していく予定です。

株式会社弟子屈町振興公社(弟子屈町・代表取締役 吉備津民夫)では、現在、当社が運営する観光施設「摩周湖カムイテラス」に設置してあるライブカメラのアーカイブ画像をもとに、摩周湖第一展望台周辺の晴天率、雲海発生率、冬季の樹霜発生率などを集計し、同社WEBサイトにて公表しています。これまでに多くの方にご覧いただいている状況です。
概要
このたび摩周湖の自然現象に関する理解をさらに深めるため、同施設に新たな気象観測装置を導入しました。これにより、従来把握できなかった風速・風向・気温・湿度・降水量といったデータが取得可能となり、摩周湖の雲海や樹霜などの発生条件の分析、そして概要データのWEB公開などへの活用が期待されます。
特に雲海や樹霜といった自然現象は早朝に発生することが多いため、オーバーツーリズムの未然防止や、川湯温泉の宿泊促進につながると考えています。今回新たに得られるデータを分析に加えることで、弟子屈町の観光産業への一層の貢献を目指します。
なお、本取組は観光庁が推進する「オーバーツーリズムの未然防止・抑制による持続可能な観光推進事業」の地域採択を受けています。今後の観測データ解析にあたっては、従前から(一社)摩周湖観光協会地域DMOが進めている摩周湖結氷予測の観光活用で協力いただいている、北見工業大学 亀田貴雄教授研究室からの助言も受けながら進めていく予定です。

自然現象を活用した観光促進
摩周湖の雲海や樹霜は、主に早朝に現れる自然現象です。発生条件の分析や出現傾向の認知が進めば、観光客を日中のみならず朝の時間帯へと誘導することが可能になります。これにより、観光客集中による負荷を抑えつつ新たな来訪需要を生み出すことができます。さらに、早朝観光の魅力が高まることで宿泊需要の増加にもつながり、地域経済の活性化に寄与することが期待されます。

