年に一度、織姫(こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)が会える日である七夕。年に一度しか会えない恋人同士のイベントは、非常にロマンチックです。
でも、雨が降ると会えないのになぜこの梅雨時期にあるイベントなのでしょうか…?
七夕の由来
七夕(たなばた)は、中国大陸・日本・韓国・台湾・ベトナムなど行われ、星祭り(ほしまつり)とも呼ばれています。
中国から奈良時代に七夕が日本に伝わり、元からあった日本の棚機津女(たなばたつめ)の伝説と合わさって生まれました。
七夕伝説
天帝という神様が星空を支配していたころのお話です。
天の川の西の岸に住んでいた織姫は天帝の娘で、機織り(はたおり)がとても上手でした。彼女の織った布は雲錦と呼ばれ、天帝も大層お気に入りでした。
天の川の東の岸には彦星が住んでおり、毎日よく牛のめんどうをみる働き者でした。
天帝は、働き者の二人を引き合わせ、夫婦としました。
ところが、一緒に暮らすようになると、2人は朝から晩まで天の川のほとりでおしゃべりばかりをしています。
怒った天帝は二人を天の川の両岸へ引き離し、1年に1度、7月7日のみ会うことを許可しました。
これが1年に1度しか会えない七夕伝説の内容です。
7月7日は雨が多い?
7月7日は過去のデータでも晴天が少ないのですが、なぜこの日が「会える日」になったのでしょうか?
雨が降ると天の川の水かさが増し、織姫と彦星は会うことはできません。星の逢引であることから、星あい(星合い、星合)という別名もあります。また、この日に降る雨は催涙雨とも呼ばれ、織姫と彦星が会えないことを悲観する涙と言われてます。
本来の七夕
本来の七夕は旧暦(太陰太陽暦)の7月7日に行われていました。
これは、月齢およそ6の月が南西の空に輝く夏の夜になります。現在の暦での7月7日は、ほぼ梅雨のさなかで、なかなか星も見られません。
そのため、国立天文台では2001年から「伝統的七夕」の日を広く報じています。
二十四節気の処暑(しょしょ=太陽黄経が150度になる瞬間)を含む日かそれよりも前で、処暑に最も近い朔(さく=新月)の瞬間を含む日から数えて7日目が「伝統的七夕」の日です。
2020年は8月25日となります。
2020年以降の伝統的七夕の日一覧
2020年 | 8月25日 |
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2021年 | 8月14日 |
2022年 | 8月4日 |
2023年 | 8月22日 |
2024年 | 8月10日 |
2025年 | 8月29日 |
2026年 | 8月19日 |
2027年 | 8月8日 |
2028年 | 8月26日 |
2029年 | 8月16日 |
2030年 | 8月5日 |