春の星座がよく見える季節になりました。5月は月や惑星に注目しましょう。明け方の南東の空には土星、木星が見えています。上旬には下弦前後の月が土星と木星に接近します。また、夕方の西の低空には水星、金星が姿を見せています。17日に東方最大離角となる水星は観望の好機です。下旬には水星と金星が接近します。水星や金星の日々の位置の移り変わりを楽しみましょう。そして、2021年で地球に最も近い満月の日である26日には、日本全国で皆既月食を観察することができます。
1日 | 八十八夜/天王星が合 |
4日 | 下弦 |
5日 | 立夏(太陽黄経45度) |
6日 | 11~12時頃、みずがめ座η(エータ)流星群が極大(見頃は5~7日の未明。1時間に5個程度。月の条件は良い) |
12日 | 新月 |
17日 | 水星が東方最大離角 |
20日 | 上弦 |
21日 | 小満(太陽黄経60度) |
24日 | 土星が留 |
26日 | 満月(2021年最も近い満月)/皆既月食 |
30日 | 水星が留 |
惑星の見どころ
水星
日の入り後の西の低空に位置し、17日に東方最大離角となります。東京では5日から26日にかけて日の入り30分後の高度が10度を超え、観察しやすくなります。5日から26日の明るさはマイナス0.8等から1.7等。
金星
日の入り後の西の低空に位置しています。見かけの位置が太陽に近く、観察は難しいでしょう。
火星
ふたご座を東に移動しています(順行)。宵の西の空に見え、明るさは1.6等から1.7等。
木星
みずがめ座を東に移動しています(順行)。日の出前の南東の空に見え、明るさはマイナス2.2等からマイナス2.4等。
土星
やぎ座を東に移動していますが(順行)、24日に留となり、以後は西向きの移動に転じます(逆行)。留のころには、星空の中での土星の動きが止まったように見えます。日の出前の南東から南の空に見え、明るさは0.7等から0.6等。
※国立天文台Webサイトより引用
宙の見どころ
桜のように春の星座が満開となる5月。
春の星座を観測する目印に、まずは「春の大曲線」を探してみましょう。
「春の大曲線」とは、おなじみのおおぐま座の北斗七星〜うしかい座のアークトゥルス〜おとめ座のスピカ、これら3つの星を結んだカーブのこと。アークトゥルスとスピカに、しし座のデネボラを結ぶと春の大三角となります。
皆既月食
5月26日の夜、2021年で最も地球に近い満月の日。
日本全国で皆既月食を見ることができます。20時過ぎに皆既食になるので、ふと夜空を見上げて赤黒い幻想的な月を観察してみましょう。
みずがめ座η(エータ)流星群が極大
5月6日午前11時ごろに極大を迎えます。
前後1日程度は見ごろとなるので、流星群をお楽しみください。
観測条件
ちょうど放射点の近くに下弦過ぎの月がありますが、月から離れた方向を中心に広く空を見渡してみてください。また、数は減るものの、前後の日にも楽しむことはできます。
6日の未明から明け方が一番の見ごろとなります。