AIおよびディープラーニング技術に関するコンサルティングと開発を手がける株式会社Ridge-i(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:柳原 尚史、以下「リッジアイ」)は、生成AIと地球観測データを組み合わせた革新的な次世代プラットフォーム構築に向け、日本マイクロソフト株式会社(以下「日本マイクロソフト」)との連携を開始いたしました。

~Microsoft Planetary Computer ProとAzure基盤を活用し、地球デジタルツインの実用化を加速~
背景と取り組みの概要
リッジアイは2025年3月、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下「JAXA」)と協力し、地球デジタルツイン研究に向けたAI技術の実証を発表しました。このプロジェクトでは、生成AIにJAXA Earth API、Google Earth Engine API、さらにJAXAのWebサイト(Earth-graphy、サテナビ)などの衛星データプラットフォームを接続し、リッジアイが蓄積してきた衛星データ活用に関する知見を統合。衛星解析の専門知識がないユーザーでも、自然言語による質問だけで地球環境データを取得・解析できる対話型AIプロトタイプを開発しました。
今回の日本マイクロソフトとの連携により、JAXAとの実証で構築した技術基盤をさらに発展させ、Microsoft Planetary Computer ProおよびAzure基盤を活用した新プラットフォームの開発に着手します。これにより、日本国内での成果を土台に、グローバル市場への展開を加速させます。
JAXAでの実証成果
- 自然言語による衛星データ取得:「2020年1月の関東の地表面温度の最大値を教えて」といった質問に対し、GCOM-C衛星データを解析し、「約12.8度です」というテキストと図で即座に回答。生成AIによる地球観測データの取得と解析を実証。



- 衛星画像の直感的取得:「2020年1月のシンガポール海域付近の様子は?」という質問から該当地域の衛星画像を自動取得・表示。


- 『AI on TOP』基盤の実証:生成AIをインターフェースとして、誰でも容易にデータ入手と解析が可能な技術基盤を確立。
新プラットフォームの特徴
- Microsoft Planetary Computer Proとの統合:ペタバイト規模の地球観測データへの効率的なアクセスと処理を可能にし、最新の大規模モデルへの早期アクセスを実現。
- Azure基盤によるグローバル展開:世界中どこからでも安定したサービスを提供可能。
- ユーザーインターフェースの拡充:Microsoft Power BIなどの製品とシームレスに連携し、顧客体験を重視した使いやすさを向上。
- 『AI on TOP』技術の拡張:JAXAでの実証済み基盤を発展させ、より多様なデータソースとの連携を実現。
- エンタープライズグレードのセキュリティ:機密性の高いデータも安全に扱える環境を提供。
コメント
Microsoft Asia, VP of Digital Natives & Startups, Johnny Tian氏
株式会社Ridge-i様との本取り組みを心から歓迎いたします。衛星データの活用は、災害対策にとどまらず、農林水産業、運輸、エネルギーなど多岐にわたる産業におけるゲームチェンジャーとなり得るキーテクノロジーだと感じています。株式会社Ridge-i様の高いデータ処理・解析技術と、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)様との実証実験で培われた技術基盤に、マイクロソフトのAIやクラウド技術を組み合わせることで、衛星データ活用の民主化と高度化に大きく寄与するものと期待しています。
株式会社Ridge-i 代表取締役社長 柳原尚史
この度、私たちが磨いてきた生成AI技術と地球観測データ解析AI技術が、日本マイクロソフトのMicrosoft Planetary Computer ProおよびAzure基盤と連携することで、より高度かつ実用的な衛星データ利用が可能になると確信しており、非常にワクワクしています。災害対応のみならず、地球環境シミュレーションなど多様な分野での活用や、グローバル規模でのユーザー拡大を通じ、宇宙産業の発展にも貢献できると期待しています。
リッジアイについて
株式会社Ridge-i(東証グロース、証券コード:5572)は、AI・ディープラーニング技術を駆使し、経営および社会課題の解決に挑むテックイノベーションファームです。特に、画像解析ディープラーニング、センサーによる異常検知AI、最適化AIなど、多様なデータを扱うAIを組み合わせた「マルチモーダルAI」に強みを持ちます。戦略策定から要件定義、現場コンサルティング、開発、運用保守までを一気通貫で支援し、多くの成果を挙げています。また社会課題にも積極的に取り組み、SDGs課題や環境変化を衛星画像から発見する「GRASP EARTH」では、第4回から3回連続で宇宙開発利用大賞を受賞しました。今後も技術とビジネスの両面で高みを追求し、顧客と社会が持続的に成果を実感できる最高峰のソリューションを提供していきます。
会社名 | 株式会社 Ridge-i |
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設立 | 2016年7月 |
所在地 | 東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル438 |
代表者 | 代表取締役社長 柳原 尚史 |
資本金 | 28,551,500円 |
事業内容 | 1. AI・ディープラーニング技術のコンサルティングおよび開発 2. 共同事業、ライセンス、保守モデル、自社開発によるプロダクト提供 3. 人工衛星データAI分析サービスの提供 |
URL | https://ridge-i.com |