「立体的に見るカシオペア座 A」──ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が超新星残骸に潜む“グリーンモンスター”を発見

NASA は 2025 年 5 月 1 日、カシオペア座 A(Cas A) の最新合成画像を公開しました。およそ 11,000 光年先に位置する Cas A は、340 年前(地球から見た年代)に誕生した 超新星残骸 です。

画像出典:X-ray: NASA/CXC/SAO, NASA/JPL/Caltech/NuStar・Optical: NASA/STScI/HST・IR: NASA/STScI/JWST, NASA/JPL/Caltech/SST・画像処理: NASA/CXC/SAO/J. Schmidt, N. Wolk, K. Arcand
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“グリーンモンスター”とは?

ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST) の赤外線データで、残骸中心付近に鮮やかな緑色の謎の構造が発見されました。研究者はこれを“グリーンモンスター”と呼び、酸素豊富なフィラメントが複雑に絡む領域と判明。NASA のチャンドラ X 線天文台の高エネルギー観測と合成することで、爆発メカニズムや元素分布の 3D モデル化が進みました。

3D プリンタブルな超新星残骸モデル

チャンドラチームは Cas A の観測データと理論計算を組み合わせ、立体形状を再構築。Web からSTL 形式のファイルが無償公開されており、教育・研究用に 3D プリントして内部構造を触って学ぶことができます。

多波長合成の威力

今回の画像は JWST(赤外線)、ハッブル(可視光)、チャンドラ/NuSTAR(X 線)のデータを色分け合成したものです。波長ごとに異なる元素・温度領域を可視化することで、超新星爆発がどのように物質を宇宙へ撒き散らすかを詳細に追跡できるようになりました。


参考・出典

原文筆者:Monika Luabeya(NASA)
翻訳:宙クリップ編集部

宙クリップ

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