一般財団法人リモート・センシング技術センター(RESTEC)を代表機関とする5社の共同プロジェクトが、JAXAの宇宙戦略基金(第二期)「衛星データ利用システム実装加速化事業」に採択されました。小型衛星データの品質ばらつきという課題に対応し、評価・校正・検証・補正の手法を整備することで、データ活用の高度化と市場拡大を目指します。

本事業は、2030年9月末までの実施を予定しており、国産衛星データの信頼性向上と国際競争力強化に貢献する取り組みです。
目次
小型衛星データの品質課題に対応
近年、小型衛星の増加に伴い、衛星データの利用機会は拡大しています。一方で、衛星ごとの個体差や経年変化により、データの品質や精度にばらつきが生じることが、活用の障壁となっています。
本プロジェクトでは、こうした課題を解決するため、衛星データの評価・校正・検証・補正に関する技術開発と、それらを活用できる環境整備を進めます。
4つの技術開発でデータ利用を高度化
本事業では、以下の4つの領域で技術開発が進められます。
- 国産小型衛星に最適化したデータの一元評価手法の構築
- 複数衛星データを組み合わせた校正・検証および補正手法の開発
- 大型衛星の技術を応用した精度向上手法の確立
- 利用者向け解説書の作成・公開など利用環境の整備
これにより、衛星データの品質を踏まえた活用が可能となり、多様なデータの高精度な統合利用が容易になります。
5社連携による役割分担
| 機関 | 役割 |
|---|---|
| RESTEC | 全体統括および評価・校正・検証・補正手法の開発、利用環境整備 |
| パスコ | 幾何分野の評価・校正・検証・補正手法の開発 |
| New Space Intelligence | 光学センサ(画質)の評価・校正・検証・補正手法の開発 |
| アクセルスペース | 光学センサの校正・検証手法の開発 |
| Synspective | SARセンサの校正・検証手法の開発 |
宇宙データ活用の基盤整備へ
本プロジェクトでは、衛星データの品質を担保しながら、多様なデータを組み合わせて活用できる基盤の構築を目指します。これにより、非宇宙分野を含めた幅広い産業での活用が進み、衛星データ市場の拡大が期待されます。
また、地球規模の課題解決に向けたデータ活用の促進にもつながる取り組みとして位置づけられています。
採択概要
| 技術開発課題 | 国産小型衛星の利用を加速する評価・校正・検証・補正手法の環境整備 |
|---|---|
| 実施機関 | RESTEC、パスコ、New Space Intelligence、アクセルスペース、Synspective |
| 研究代表者 | 樋口 理子(RESTEC) |
| 実施期間 | 契約締結日~2030年9月末(予定) |
研究代表者:RESTEC 樋口 理子コメント
本テーマが採択されたことを大変光栄に思います。国による大型衛星の校正検証技術を継承しつつ、誰もが衛星データを安心して使えるような技術開発と環境づくりを目指して尽力いたします。

