イカを抱くクジラ!?─ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した渦巻銀河 M77

NASA/ESA ハッブル宇宙望遠鏡がとらえたのは、くじら座(Cetus)に位置する 渦巻銀河 Messier 77(M77) です。約 4,500 万光年彼方にあり、最近では曲がりくねったフィラメントが「イカの触手」のように見えることから “スクイッド・ギャラクシー” とも呼ばれています。

画像出典:ESA/Hubble & NASA, L. C. Ho, D. Thilker / 元画像リンク
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メシエ天体とは?

「メシエ(Messier)天体」は、18 世紀のフランス人天文学者シャルル・メシエが彗星捜索の妨げとなる恒常的な天体を記録したカタログ(Messier Catalogue)に由来します。

  • 収録された天体は M1 から M110 までの 110 個
  • 星雲・星団・銀河などが含まれ、今日では肉眼〜小型望遠鏡で観測しやすい代表的天体リストとして親しまれています。

M77 はその 77 番目に登録された天体で、メシエカタログ内では数少ない活動的な渦巻銀河の一つです。

イカ銀河と名付けられた理由

M77 の周囲を取り巻く淡いフィラメント状構造は、銀河円盤から伸びるガスと塵の腕が触手のように湾曲しているためです。18 世紀には「星雲」あるいは「星団」と誤認されましたが、20 世紀に入ってようやく我々の銀河系外にある独立した銀河であることが判明しました。

最新のフィルターと画像処理で再構築

ハッブルは 2013 年にも M77 を撮影していますが、今回の画像はWFC3 など複数のフィルターによる新規観測データと、改良された画像処理技術を組み合わせることで、星形成領域や塵の筋をこれまで以上に鮮明に描き出しています。

参考・出典

翻訳:宙クリップ編集部

宙クリップ

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